カメラカーの製作(走行動画を撮影する車輛)
列車の走行動画を撮影するためにカメラカーを製作した。使用するカメラは当時入手できたソニー製のカメラを使用した。
その後より小さい(搭載し易い、運行し易い)Ordro製のカメラの存在を知ったので2号車として導入した。
運用中のカメラカー
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カメラカー1号車
搭載したカメラ
ソニー製 ビデオカメラ HDR-AS300
カメラの大きさ 約82×29×47㎜
重 量 108g -
カメラカー2号車
搭載したカメラ
Ordro製 ビデオカメラ EP7
カメラの大きさ 94×23×27㎜
重 量 78g
カメラカー1号車の製作
カメラカー1号車の製作について内容を紹介する。
「建築限界」と「車両限界」の整合性の追及
ソニー製カメラHDR-AS300は別用途向けに開発されたものでNゲージ模型には大きくそのままでの使用は難しかったが、映像品質を重視し使用することとした。このためカメラカーは軌道周辺の建築物を考慮しながら設計した。その上でプラットフォーム、トンネル、レール交差部など軌道周囲の建築物の改修工事も別に行った。
カメラカーとプラットホームの関係

カメラカー1号車の製作(撮影に使用する車両)
撮影に使用するカメラカー1号車の製作について紹介する。
台車

- 今回はKATOの「TR69カップラー長ビス止め」を使用した。
- 台車にはカプラー(連結器)が組み込まれている。
- ワッシャーは3㎜でフレームと台車に挟み込む。少し加工済み
- 車体が木材なので金属を挟み、進行方向へ回転し易くするため。
(カーブレール通過時など)
台車組込部の構成

- 車体板の台車取り付け部に3㎜Φの丸棒を接着剤で固定する。
- 丸棒の中央に1.5㎜の通し穴を開ける。
- 台車は3㎜Φの丸棒に嵌め込み、付属の2㎜ビスで止める。
- 中心軸が木材なので2㎜ネジはタッピンネジのように締められる。
- 実際の取り付けは車体が完成し、塗装後に行う。
組み立て(車体上方部)

- ホームセンターで購入した工作材や厚紙で部材を加工する。
- ここでは2㎜厚の工作材、1㎜厚の厚紙を使用している。
- 組み立ては各部材を切り出したのち接着剤で組み立てる。
組み立て(車体下方部)

- 写真は車体下部から撮影したものである。
- 前後の台車取り付け部が一枚の板で形成されている。
- これは前後台車の取り付け部のゆがみをなくすためである。
- カメラ搭載の底板は厚紙であり本体板よりこの位置まで下がる。
- 前後に台車取り付けの心材が見える
前後台車取り付け部の切り離し

- ここまで前後の台車取り付け部を一体部品で製作してきた。
- 車両限界に合わせフレーム板の両側を切り取る。
- (前後の台車取り付け部は一体材ではなくなる)
- 台車の構造に合わせて取り付け部を切り込みを入れる。
車体塗装

- 車体の塗装を行う。
車体塗装

- 台車を付属ビスで止める。
カメラセット、完成写真

- カメラを搭載し、レール上に乗せた。
- カメラの後方部は車高を高くしカメラが傾くことを防いている。
カメラカー2号車の製作
1号車に搭載したカメラより小型のOrdro製 ビデオカメラ EP7を入手できたので、本カメラを使用したカメラカー2号車を製作した。
「建築限界」の緩和
カメラの高さが低いので建築限界を大きく緩和できる。ジオラマ内の建築物で追加して改修を必要とする部位は無い。
1号車、2号車の高さの比較

- 写真左側が1号車、右側が2号車である。
- 高さ15㎜ほど低くNゲージジオラマの走行には各所で有利な面がある
カメラカー2号車の製作内容
製作内容、方法、材料などは1号車とほぼ同じである。
部材の製作

- 1号車と同じ方法で設計製作をした。
- 材料は板の厚み2mm、幅20㎜の板材
- 直径3㎜Φの丸棒材
- 厚紙を張り合わせ1㎜紙材
- 各部材を切り出しておく
部材の組み立て

- 木工用ボンドを使用し、接着で組み立てる。
- 写真の左側先端のグリーン部はフェルトを取り付けた。
- レンズの前面ガラスが当たる部分であり、保護のために設置。
塗装、台車取り付け

- 塗装を行う。2号車はドクターイエローを模倣し黄色にした。
- 台車を取り付ける。
- 台車取付作業は1号車と同じである。
カメラ重心の偏り

- カメラ自身が変形した形状をして重量に騙りがある。
- この騙りが走行姿勢への影響が見受けられた。
カメラカー低重心化

- この騙りの対策として低重心化を図ることにした。
- 写真の下にある重量物(金属片)とそのケースを作成し車体下部に取り付けた。
- 重量物の積載は隙間から差し込むだけの構造とした。
- 取りだしも道具なしで可能である。
カメラを搭載

- カメラを搭載したカメラカー2号車