市街地の表現(建物の製作)

製作準備

図面・材料・他

  • 建物図面を作成する。正面、側面、上面からの3面図が必要になる。
  • 図面は、窓枠製作の際に一種の冶具としても使う。
  • 建物の主材料はポリスチレン板を使用する。ホームセンターで販売している。
  • 板は両面に紙が貼ってあるもので、1mm厚のもを使用する。

本体製作(壁製作)

側面壁材に切り抜きのけがき

  • ポリスチレン板上に外形・窓枠など切り抜く部分を描く。
  • 両面紙貼りたなので鉛筆で描ける。

側面壁材に切り抜き

  • 切り欠き線に沿って外形、窓枠などを切り抜く。
  • 切り抜きにはデザインナイフを使用する。
  • 切り抜くとき、ナイフの左右方向の傾きがないように、(左右方向は垂直になるように) カットするときれいに仕上がる。

建物の組立

  • 切り抜いた部材が揃ったら組み立てる。
  • 組み立ては接着剤で接着することによって行う。
  • 接着剤はプラスチック用接着剤を使用した。これは窓が塩化ビニール樹脂であるのでプラスチック用接着剤を使う。

外観塗装

外観塗装(その1)

  • 窓を取り付ける前に塗装をする。後から塗ると窓ガラスに塗料が回ってしまう。
  • 塗料にはアクリル絵の具を使用すると良い。各種色種が揃っているので混合して好みの色を作ることが少ない。また乾燥が早く使いやすい。
  • 注意すべき点は、窓を切り抜いた 1mm厚の板の断面部分にも塗装しておくと良い。
  • この部分の無塗装は色によって目立ってしまう。

外観塗装(その2)

  • 塗料による塗装以外にもリボン状テープで外装する方法もある。
  • 窓枠製作と同じようにタックシールに好みの色で塗った後 1.5mm又は 2mm幅でリボンを切り出す。
  • 写真のようにリボンをを好みに貼る。
  • 組立前に部品の状態で貼り合わせたほうが作業しやすい。
  • 外装として使用する場合でも、タックシールの接着力で十分維持できるが、組み立て時に触ってしまい剥がれ易いところは別の接着剤を使う方法もある。
  • リボンを裏側に織り込まれるようにしておくと剥がれの心配は軽減できる。

窓枠製作

窓枠製作準備(その1)

  • 窓枠は文房具として販売しているタックシールを使用する。
  • タックシールを窓枠の色に塗装する。白い窓枠は紙の白をそのまま使用する。
  • タックシートに幅 1.5mmと 2mmの2種類の罫線を引く
  • この罫線に沿ってデザインナイフを使用し、リボン状のテープを窓枠の数量分作成する。

窓枠製作準備(その2) 外壁塗装の代替えとしても使用

  • シートを焦げ茶色に塗装したのち、その1と同様に製作した。
  • これは窓枠以外にも、建物の外装塗装の代替えとしても利用できる。

窓枠・窓ガラスの製作

  • 窓ガラスには、透明塩化ビニール板 0.2mm又は 0.3mm厚の板を使用する。
  • 塩化ビニール板を外壁窓部に合わせて切り出し、図面上に乗せ、セロテープなどで固定する。図面を冶具として使用する。
  • 作成したテープを窓枠に合わせて(窓枠になるように)透明板上に貼って行く。
  • 壁の裏側まで入らない枠を先に貼り、他の枠を後で貼るのが良い。壁裏まで入る枠が上に重なるので剥がれ難い。

製作した窓枠・窓ガラス

  • 製作した窓枠を図面上から外した状態である。
  • 窓枠と窓ガラスが一体(組み上がった)になった状態である。
  • 塩化ビニール板は筒状に丸めて販売されているために丸くなっているが、窓に収めれば平らになる。

窓枠・窓ガラスの取付

  • 製作した窓枠はビニール用接着剤を使って外壁内側に貼る。
  • 両端と上下合わせて4ヶ所の合わせ具合を確認しながら位置を決めると良い。

屋根の製作

屋根板の製作

  • 本体部分と同様に、ポリスチレン板を使用し、図面から屋根板を切り出す。
  • 次に、瓦の表現として、書けなくなったボールペンのような先の堅い道具で溝を付ける。皮革細工にはこの目的の道具があり、ここではこれを使用した。
  • これはまず、屋根板に 3mm幅の罫線を引き、その上から、線を引くように押しつけ、溝を付けてゆく。ポリスチレン板は柔らかいので溝にすることができる。
  • 片面だけ押しつけられるので板が湾曲する。組み立て時に注意して組み立てれば問題ない。

屋根板の取付・塗装

  • 屋根板をビニール用接着剤で接着・組み立てをする。
  • アクリル絵の具で塗装する。
  • 屋根の場合は組立より塗装が後になっても良い。

特殊部分の製作

柱の立て方

  • 建物はメインテナンスなどで取り外し可能を目指しているので、地面になる部分に柱を立てられない。この場合の柱の立て方として、上部の梁の部分で強度を持たせることにした。
  • 写真に示すように (この写真は上下が逆になっている)、強度が増すように、柱の4面のうち3面に梁が接する、梁組合せ構造にした。
  • 完成写真(ホテル)にあるよう下(地面中に)に 1mm厚の板を敷き、その上に柱を接着するのみで、しっかりと固定している。移動しても問題ない。

製作した建物群

この製作法で作った建物を紹介しています。

  • ホテル : スイス
    リンドナー グランド ボー リヴァージュを
    模した建物

  • デパート : ロンドン
    老舗百貨店リバティーを模した建物

  • 初雁霞風鉄道中央駅 : スイス
    インターラーケンオスト駅を模した建物